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NUU レコーディング日記

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ミックスダウン

ついに明日リリース!
NUUニューアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のレコーディング裏話をちょっとだけレポート!


アルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けいたします♪

***

アルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のミックスダウン(録音した素材の”音”のバランスを整えたり、加工したりして、皆さんにお届けする”音”に作り上げる作業です)は、2日間に渡って行われました。
まず、4月8日(火)。
笹子さんとNUUの立ち会いのもと、「河童と蛙」「秋の夜の会話」「こどく」「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」「デンシンバシラのうた」の5曲を作る。
ミキシングエンジニアは、今回のレコーディングの最初からずっと付きっきりでやってくれていたスタジオハピネスの平野さん。
いつも楽しい事にぴょん!と反応する、じっとしていられないタイプの平野さんは、レコーディング中もひょいひょいと軽やかに動き回って、色んな仕事を同時に進めてゆく(電話でしゃべってたと思ったら、猫と遊んでて、そうかと思ったらお菓子を食べてて、気がつくとしっかり音のバランスをとっていた…みたいな)見ていて面白い人だ。
ミックスダウンでも、NUUとミュージシャン達が表現した”たのしい空気”や”気持ちのいい音”の瞬間瞬間をひょいっと捕まえて、編み上げてゆく…。NUUのこれまでのアルバムでもスタジオハピネスには、お世話になっていたけれど平野さんがミックスダウンを担当するのは今回が初めて。今までのアルバムとは違う、軽くてキュートな”平野さん”風味が加わった。

この日。
ミックスの合間、時間をみつけて少しだけ笹子さんにお話を聞いた。

「最初、NUUからこのアルバムのレコーディングします!という連絡が来たときは、こんなタイトなスケジュールじゃできないだろう、って思ったけど……できましたね」

と笑った。話が来た時、すでに4月のスケジュールが埋まっていた笹子さん。「4月は5日間しかあいていません」と返事をした。
すると偶然か必然か、NUUが指定してきた日程と、笹子さんの空いていた日程がピタリ!と一致。これはもう、やるしかありません。

「普段のNUUのアルバムではなくて草野心平さんとNUUの”企画アルバム”なのだから、遊びを入れて作ったらいいんじゃないか、と思ってて。いつもならやらないことをいくらか入れてみました。「こどく」では、自分でコンチェロを弾いたり…。もっと上手い人に弾いてもらったっていいんだけど、あえてちょっと”おもちゃ”っぽい音を入れることで雰囲気を出したり。「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」では、普段NUUに作曲を頼まれても絶対にやらないような、うるさいくらいにリズミカルな曲を作ってみたり。面白かったですよ」

笹子さんは、”僕はあんまり考えてませんよ…”なんておっしゃるけれど、実は音楽のこと、レコーディングの細かいスケジュール(どのミュージシャンにどのぐらい時間がかかるか?NUUの唄入れやミックスダウンのスケジュール、どのぐらい続けて作業すると疲れてくるか、など様々)に関してはしっかりとしたビジョンがあるように見える。自分よりもずっと若いNUUというアーティストを本当にきちんと扱っている。無駄にいばったり、口を出したりすることもなく、本当の意味での”共同プロデュース”を実践している。

そして、お話を聞くうちに、笹子さんは自分の気持ちを少しだけ話してくれた。

「自分はずっと洋楽をやってきたんですよ。ギターっていう洋楽の楽器を使って、洋楽を学んできた。でもNUUと出会ったことで草野心平さんであったり、植木等さんであったり、日本のアーティストとも出会う事ができて…。NUUとの仕事をすることで、自分でも気付かなかった新しい引き出しを開けることができる。これは普段の”自分が選ぶ仕事”では、絶対に得られない経験なんですよね。やるチャンスのなかった仕事と巡り会えるのは、NUUのおかげだと、思います」

私は、笹子さんからこの話を聞いた時、録音をしていない。メモ書きもほとんどしていない。でも、しっかりとこの言葉が残っている。人が、本当に気持ちを込めて言った正直な言葉は、録音機よりも鮮明に人の心に残る。笹子さんが人とおつきあいをする時の姿勢とか、心意気が伝わってくる一言だった。

続いて、4月13日(日)。
この日は「百姓といふ言葉」「婆さん蛙ミミミの挨拶」「鰻と蛙」の3曲をミックスダウンして、曲と曲の間の空白の時間をどのぐらい入れるのかなどのタイミングを決めて、最終的なアルバムに仕上げます。

集合したのは、NUU、笹子さん、夏秋さん、パーカッションの中北裕子さん。アルバムの作業を始める前、4人は6月21日、22日の「NUUうまれた日ライブ」についての打ち合わせを始めた。
NUUのデビュー10周年を記念した2日間ライブ。なんとNUUは、これまで自分がリリースしてきた楽曲を2日間で全部唄おうとしていた!どの曲をどちらの日にやるのか?どんなアレンジにするのか?笹子さんが参加する21日と夏秋さん、中北裕子さんが参加する22日とでは、かなり雰囲気も違いそう!楽しそうにワクワクとしながら打ち合わせをしていましたよ!あの曲も、この曲も、全部やりますよ〜!!ちょっとシックな笹子さんチームと、バンドでわいわい夏秋さんチーム。どちらも楽しそう!すごい唄がきけそうな2日間だ…と、うずうずしながら聞いてしまいました。

そして、この日のミックスダウンのエンジニアは荒井さん。平野さんとは正反対(?)で、もの静かに、もくもくと作業を進められる方。人の話を聞いて、一つ一つ手を動かして作ってゆく。信頼できる職人さん、という風情の荒井さん。平野さんとは違った美しさのある曲作りを見る事ができました。

最後に、朗読「婆さん蛙ミミミの挨拶」に、ほんの少しだけカリンバの音を足すことになり、夏秋さんがスタジオに入る。ほんとに一音。ピリン、と。音楽の足し算引き算のバランスって本当に面白い。みんな息をのんで、その音を聞いた。

そして全ての曲を整えて、全部の曲間を決めて、ついにアルバムは完成!
本当にスケジュールが駆け足でしたが、期間が短い分、内容が濃く、参加している人がみんな集中していたレコーディングが、これにて終了となりました。

もちろん、そうなると思って作っていましたはずですが、出来上がった時、みんなで改めて
「いいアルバムできたねえ…」
と言い合っていた。

完成したこのアルバムが、明日リリースとなります。

ぜひぜひ、みなさんに手にとってもらいたい。
かわいいジャケットも見てもらいたい。
詩、一つ一つを味わってもらいたい。
感想も聞きかせていただきたい。

みんなが手塩にかけて作った一枚です。
どうぞよろしく。

次回は、
5月11日に福島県いわき市草野心平記念文学館で行われた
アルバム発売記念ライブの模様をお届けします!

つづく
by recdiary | 2008-05-27 05:00
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