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NUU レコーディング日記

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アルバム全曲紹介!

5月28日にリリースされたNUUの新しいアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』!もう聞いて頂けましたか〜?!

このブログでは、アルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けしております♪

***

最終回は、NUUによるアルバム全曲ひとこと紹介です!

※NUU本人の発言は「」内になります。

ー アルバム全体について

「まず、沢山の人が参加してくれて、こんな才能を集結させることができたことが嬉しかった。皆さんが惜しげもなく素晴らしい才能を貸してくださる。そこにすごい喜びを感じました。
恵まれてました。

そしてすごく面白かったのは、みんなで話し合えたこと。

もし、詩を自分が書いていれば、その内容や気持ちって、他の方に伝える一方なんですけど、今回は私も参加してくださるミュージシャンも誰も詩を書いていないし、書いた方はいらっしゃらないし、内容はわからない。だから、お互いの解釈を出し合って、”これって、こういうことなんじゃない?”と意見を出し合うのがすごく面白かった。

自分が詩を読んで、その解釈を人に説明するというのも初めてで。ある意味「詩の鑑賞会」なわけですよ。みんなで詩を鑑賞して、意見を交換して、それをもとに、別の作品もみんなで新しく作る…という発表会みたいな感じで。このアルバム作りって小さな文化祭みたいでした」


ー河童と蛙

「こないだ、ふと、偶然に想い出したんですけど。
ぺんぺん草ってありますよね。葉っぱの部分をちょこっと茎からひっぱって、くるくる回すとぱらぱらって音がでるやつ。そのペンペン草をくるくる回しているイメージを持ちながら、教室の壇上に上がって朗読しているのを、突然思い出したんですよ。

 実は、去年の5月にこの詩と再会して、あらためて読んでみて「こんな詩だったっけ?」というのが感想だったんです。内容は全然記憶になくて。”つんつん つるんぶ…”というところだけしか印象がなくて。ペンペン草を回しているイメージを持ちながら朗読していたという方が、はっきりと思い出せたくらいで。だから、この曲を唄うときは、3年生の頃の自分を思い出す…、というよりは、今の自分の気持ちで向き合う事ができました。
 あと…、こうやって人に小3年の時の記憶を話せば話すほど、そのイメージが遠のくんですよね。小さく、遠くに言ってしまう。忘れてゆく感じが不思議です…。

 (パーカッションの)渡辺亮さん、面白かった。妖怪のこととか普通にしゃべってるし。ああいう方が”なんかこの曲やりたくなってきちゃった”って言ってくれたのが、誇り高いっていうか、ありがたいなあって思いました」

 
ー 秋の夜の会話

「やっぱり谷川賢作さんは既存の詩に曲をつける、ということに対してすごいんだな、と改めて思いました。職人芸だった。

レコーディング日記の中で”NUUのことをイメージしながら書きました”みたいなことがありましたよね。あれを読んで、ああ、ありがたいなあ、と思って。ありがたい、ばっかりですけど」


ー百姓といふ言葉

「最初は、この詩には自分で曲をつけたくて、ずっと考えてたんですよね。でも出てこなくて。「楽しい」曲にするか「静かな」方向でいくか…。どっちにシフトしていっていいかわからなくなっちゃって。

 それで夏秋さんに頼んで出来上がってきたのが、空気感として私がイメージしていた”静か”と”楽しい”がまざった曲になっていたので、嬉しかったです。でもメロディーが覚えられなくって大変だった(笑)。

 あと、レコーディングの時に、この曲に出てくる野菜の名前。いくつかわからないものがあったんだけど、後日、夏秋さんの奥さんがあそこに書いてある野菜、全部知っていた、と聞いて。驚きました」


ー こどく

「ずっと、Choro Clubの世界の中で唄うのが夢だったので、すごい嬉しかった。厳密には、コントラバスの沢田さんが、いらっしゃらないので、Choro Clubでは無いですが。自分の歌をショーロクラブにやってもらうんじゃなくて、ショーロクラブの世界の中で唄わせて頂くっていうのが。Choro Clubのライブを見に行くと、いつも気持ち良くて。自
分があの演奏の中で唄っているイメージがわいてくるんですよ。うわーって!
それが叶ったので。すごい気持ちいいのができた。
たった3行の、あれだけの言葉なのに、ギターとバンドリンだけであれだけの情感がでて。なんていうんだろう。もともとは”詩”だし、言葉があるのに、まるでインストみたいな。
この曲があることで、CD全体に奥行きとか、高さとか、深さとかがぶわっと加わる感じがしますね。

ー 第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌

面白かった!笹子さんが面白い人だなあ、と思って(笑)。
作曲するとき、NUUのことを考えなかったって言ってましたもんね。

これは、コーラス隊で参加してくれた人達の能力の高さに驚いた。そしてその中に妊婦が二人いたのも驚いた。しかも、その妊婦二人が仲良しになってた。すてきだったな。

最初は笹子さんと話してて、予算的にもミュージシャンを14人呼ぶわけにもいかないし、友達とかでもいいよね、と言っていたんですが、曲が出来上がってきてみたら、やっぱり音感がある人じゃないと…となって(笑)。で、その話をしていた時にちょうど谷川賢作さんもいらっしゃって「じゃあ、僕集めるよ」って言ってくださって。それなら私も…、と思ってミュージシャンのお友達に声をかけたら、集まってくれて。みんな楽しかった〜、って言って帰ってくれて、嬉しかったです」

ー デンシンバシラのうた

「これは初めて文学館に行ったときに、この詩が壁に飾ってあるのが目に飛びこんできて、すごい感動したんです。そしてこの詩が載っている詩集を買って帰ったんですよ。アルバムを作るなら、これは絶対に唄いたいと思ってて。でも、思えば思う程メロディーが思いつかなくて。難産だった…。夜とかすごいあがいて…。これで明日できなかったら、もうだめだ、みたいな時に曲ができたんです。

 机の前で考えてても何も出てこなくて、ある夜、家に帰っている途中に、何気なく夜道にデンシンバシラが立っているのを見て、”そうか!心平さんは、人間じゃなくてこれに頼れっていってるんだ!”というのがわかって。字を見て考えていたのとは違って、目の前にデンシンバシラがあって…。手もない、指もないデンシンバシラに抱かれるって、どんな感じなんだろう…、と、その時初めて向き合えたんですよね。その瞬間がすごいリアルでしたね」

ー 婆さん蛙ミミミの挨拶

「これも文学館で見て、出会ってすっごい感動して。
文学館の中に、心平さん直筆の原稿が並んでいるコーナーがあって、そこでこの原稿を見て。ありがとう、という言葉がすっごいかわいくて。
これも絶対アルバムに入れたい、と思いました」

ー 鰻と蛙

「最初に、草野心平さんの生家でライブをしたときに選んだ曲。
選んだ理由は字面を読んでて、面白いな、と思って。
(自分の声を重ねる)コーラス大変でした(笑)

夏秋さんの中には、音楽に対する絶妙なバランスがあるなあ、って改めて感じましたね。

あと、歌詞の中に「心配はいらない」という言葉が出てくるんだけど、その音階が面白くて。
人に対して「心配いらないよ!」って言う時、自分だったら絶対にこんなメロディーにしないもん。夏秋さんは、心配して落ち込んでる人とかに、ああいう感じで言うんだ〜、と思ったりしました」


などなど。NUUはアルバムについて、こんな風に語っていました。


また、別の日に

「アルバムに入っている歌詞カード、あれって、”詩集”なんですよね」

と、教えてくれた。

アルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のCDを開くと、中に歌詞カードというか、収録曲の詩が書かれたブックレットが入っている。

普通、CDの歌詞カードは、その”CD”があって、初めてその存在意義があるわけだけれど、今回のアルバムの場合は、”詩”が、すでに作品として成立しているので、歌詞カードではなく、ある意味”詩集”として見る事もできる。

NUUが編纂した、草野心平の詩集だ。


CDを買われた方は、音楽ももちろん聞いて頂きたいけれど、でも、このブックレットを静かに開いて、詩を楽しんで頂く時間があってもいいよね、とNUUは話していた。

まず、詩を自分で音読してみてから曲を楽しんでもらってもいいし、
曲を聴いてから、詩をじっくり鑑賞してもらってもいい。

そして、NUUとミュージシャン達がやったように、
お互いの解釈を話し合って、何か自分達なりの曲をつけてみてもいい。


このアルバムが、みなさんの手に渡って、
また新しい形で成長してゆくのも、
素敵だなあ、と思ってしまいました。

NUUのニューアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』
どうぞ、ながーく、楽しんでくださいね。

おしまい
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# by recdiary | 2008-06-18 18:33

草野心平記念文学館ライブ その2

5月28日にリリースされたNUUの新しいアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』!もう聞いて頂けましたか〜?!

このブログでは、アルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けしております♪

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草野心平記念文学館ライブ その2

無事に草野心平記念文学館でのライブが終わり、皆さんが後片付けをしている間に、NUU、夏秋さんと館内を見ていたら、専門学芸員の小野さんがいらっしゃった。

小野さんは草野さんについて非常にお詳しく、アルバム制作の過程でわからない事があると、お電話して確認をとったりしてアドバイスを頂いていた方。気さくで、おおらかな感じのおじさまです。その小野さんが
「いや〜、『河童と蛙』が素晴らしいね!NUUさんの体を通って、心平さんのエネルギーが出てきていたよ」
とおっしゃって下さった。
「以前、タカダワタルさんが「秋の夜の会話」に曲をつけて歌ってくれたことがあったんだけど、やっぱり女性が歌うと全然イメージが違うものだねえ。すごく良いライブでした。ありがとう」

小野さんからのこのお言葉で、NUUの肩の力が少しだけ抜ける。草野心平さんを大切に思い、その作品を扱っているプロの方から”よくやった!”と言って頂けるのは、やっぱり嬉しく、そして、ほっとする瞬間だったようです。
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ステージのNUU

その後、場所を移動し5月9日、10日、11日にいわき市で行ったライブの打ち上げを行いました。
草野心平記念文学館のスタッフ、いわき芸術文化交流館アリオスのスタッフ、草野心平さんの生家ボランティアの皆さん、コーラスにご参加下さった方などなど沢山の方が集まって乾杯。食べたり飲んだり、小野さんが華麗な手品を披露したり…、と、しばし楽しい時間を過ごしました。


そもそも。
このアルバムは沢山の出会いが重なり合って、できあがりました。

まずは、NUUが小学3年生の時の、父兄参観までさかのぼります。
国語の授業で、NUUは壇上に立ち詩の暗唱をしました。
「つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」
が含まれる詩です。

手振り身振りを加えて暗唱したこの詩が、クラスメイトにも参観に来ていた父兄の皆さんにも、ことのほか、ウケた。教室があたたまる、みんなの気持ちが一つになる感じ。

その時、NUU自身も、そして参観に来ていたNUUのお母様も、
「ウケてる!がっちりと皆のハートを掴んでいる!!」
という実感があったといいます。この時に感じた”お客さんに喜んでもらう感覚”や”嬉しい気持ち”が、今のNUUを作ったのかもしれない。というぐらい印象的な出来事だったそうです。


しかし、時が経ちその「つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」が含まれる草野心平さんの詩が、いったい何という題名の詩だったのか?NUUはすっかり忘れてしまいます。人に尋ねたり、本をめくったりしますが、出会うことが出来ません。

そんなある日。NUUさんはアリオスの前田優子さんから「いわき市でライブをしませんか?」というお話をもらいます。それは、いわき芸術文化交流館アリオスが開館する前に、”アリオス”を沢山の人に知ってもらうため、いわき市の色んなところに出掛けて行って、アリオスを味わってもらおう、と企画された「おでかけアリオス」というイベント。

NUUは、渡された「おでかけアリオス」の企画資料を1ページずつ目を通してゆきました。そして最後のページを捲ったとき、目に飛びこんできたのが「つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」
という言葉でした。

あった!こんなところに!!

それが今回のアルバムの一曲目に入っている「河童と蛙」という詩だったのです。それからおでかけアリオスに参加して、いわき市を知り、草野心平記念文学館を知り、このアルバムを作り、ここでライブをすることへと繋がって行ったのでした。

この企画資料を作ったのは、アリオスのスタッフ矢吹さん。
「なんとなく”るんるん”とか、そいう楽しそうな言葉が出てきて面白いなあ〜って思って選んだんですよ。僕にとって特に思い入れがある一編というわけではなくて………あれがきっかけでこんな事になるなんて」
と笑った。
自分がなにげなく選んだ一つの詩が人の心を動かして、それが、イベントを動かしたり、アルバムができるきっかけとなるなんて、そんな素敵な事が起こるなんて、だれも知らなかったのだ。


人は、毎日の暮しを、ついつい「当たり前」だとか「同じ事の繰り返し」だとか思ってしまうけれど、その中には、沢山のヒントが隠されていて、それを拾い上げると、それまで出会えなかった世界とふっと繋がってゆくんだ、と改めて思う。きっかけは、本当に小さい。
もしもNUUが、”おでかけアリオス”の企画資料を最後まで目を通さなかったら、このアルバムは、出来ていないのだ。

きっかけは、本当に小さなことだけれど、
その小さな出来事に自分が「あっ!」と思ったら、
それは、ものすごく楽しい出来事のスタート地点なのかもしれない。


そしてなにより
草野心平さんが
「河童と蛙」
という詩を
を作ってくださって
よかったなあ

と思ったのでした。


最後にもう一つ。
この企画をNUUと一緒に丁寧に育ててくれた前田優子さんにお話を伺いたいな、と思っていました。でも、結果から言うと、私が滞在した1日の間に聞く時間はありませんでした。

前田さんは私がおじゃました5月11日、ずっと動いていました。NUUだけでなく、あらゆるスタッフの方に気を配り、お客様に気を配り、頭を回転させ、どうすれば一番いいライブになるのか?どうすればお客さんに楽しんでもらえるか?NUUが何か困っていないか?コーラス隊の人達にしてあげられる事は何か?みんなご飯は食べてるか?足りない物はないか?
ずっと考え、ずっと動き、問題を一つ一つ片付け続けていた。

本人の言葉を少しでも頂けたら…と思っていたけれど、見ているうちに彼女の動きを止めて話を聞くよりも、前田さんの行動一つ一つに、答えがあるんだなあ、と思えてきた。こういう人っている。しゃべるよりも背中で多くを語る人。

彼女の行動全てに、NUUやこのイベントに対する愛情が細やかに織り込まれていました。

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つづく
*次回は最終回!
NUUによるの全曲紹介です。お楽しみに。
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# by recdiary | 2008-06-11 15:57

草野心平記念文学館ライブ その1

5月28日にリリースされたNUUの新しいアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』!もう聞いて頂けましたか〜?!

このアルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けしております♪


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5月11日(日)
朝、鍵盤ハーモニカ奏者の夏秋さんと、二人で電車に乗って、NUUの待つ福島県いわき市へ向かいました。

私達が出発した東京のお天気は雨。いわき市に到着すると肌寒い曇り空でした。迎えてくれたのは、NUUのマネージャーさんの酒井さんと、いわき芸術文化交流館アリオスの前田さん。前田さんは、このアルバムの企画からNUUと二人三脚でやってきて下さった方。5月9日、10日、11日、いわき市にある草野心平さんの生家や、商店街でのNUUのライブも前田さんとの共同作業。彼女の力なくしてはこのアルバムは産まれなかったかも!というくらい、バイタリティーのある女性です。

そんな前田さんの運転する車に乗って、約20分。NUU、笹子さん、夏秋さん、酒井さん、そして私はいわき市立草野心平記念文学館に到着しました。

文学館に入った瞬間

「すごーい!!」

と声が出てしまう。

それはそれは、美しい場所なのです。

文学館の玄関を入ると広いエントランスがあり、その奥にまっすぐ進むと、今回のライブ会場となるスペースが。
ライブスペースの突き当たり、つまり壁の部分が全てガラス張りになっていて、外の景色がそのまま建物の中にとけ込んでいます。

お客さんは、NUUの唄う姿の後ろに、自然の景色を見る事ができる。刻々と動いてゆく雲や、揺れる木々や、じわじわと山を覆う靄や、それがまた晴れてゆく様子を見ながら、NUUの唄が聞けるのです!なんという贅沢空間。(文学館のHP内、トップページの写真を見て頂けると、雰囲気が伝わるかもしれません… http://www.k-shimpei.jp/ )

「私が、お客さんになりたいよ〜。すごーい気持ちいい」

とNUU。
ダメですよ。お客さんはあなたを見に来るんだから。

そして早速リハーサルスタート。

もともとこのスペースはライブ会場ではないので、音の響きや広がり方が音楽専用の場所とちょっと違います。エンジニアの岡田さんとNUU、笹子さん、夏秋さんでお話をしながら、少しずつベストの音環境を作ってゆきます。

「ここはライブスペースじゃないから、唄えません」

って言うことだってできる。でも、こうしてみんなで力をあわせれば、
ちゃんと不可能は可能になる。みんなが”どうしたら、できるだけ良い音をお客さんに届けられるかな”と考えて、努力すれば、可能。落ち着いて対処するNUUを見ていて、これも10年の積み重ねだなあ、と感じた。NUUは、ライブスペースだけでなく、カフェや、幼稚園や、パン屋さんや、旧い日本家屋等、色々な場所でライブをしている。喜んでくれる顔が見える、色んな場所で唄っている。その1回1回の経験が、今の自信に繋がっているはず。ここだ、と思った場所を、ライブスペースにしてしまうNUUのかっこよさを感じました。

続いて、コーラス隊のリハーサル。

今回のライブでは、ニューアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』に収録される8曲を全て披露する。その中には「十四人以上の人物が同時の唱ふべき詩」という詩もある。というわけで、地元の方にご協力を依頼し、パワフルな前田さんのお声がけで唄ってくださる”蛙”コーラス隊が結成されたのです!

楽譜の読める方。読めないけれど、隣の人の歌声を耳で覚えてしまわれる方。唄が上手な方、唄が……自分流の方。色んな方がいらっしゃいました。でも、数回のリハーサルでバッチリOK。少しだけお話を伺うと「楽譜を渡されたときは、こんな曲が唄えるかな〜?と不安だったけれど、NUUさんがリラックスさせてくれたので、大丈夫でした。本番が楽しみ」
「地元で育って、草野心平さんが作詞した校歌のある学校にも通っていたので、こういったイベントに参加できるのは嬉しい」
と口々におっしゃっていた。
そんなコーラス隊のみなさんが持つ楽譜。みなさんお揃いの緑色のカバーをつけている。
これもスーパーウーマン前田さん作だという!!「紙がバラバラすると美しくないでしょう」と、作ってくださったそうだ。なんていう細やかさ。忙しい時間の中で、いいステージにする努力を惜しまないスタッフの姿勢が、こういう所からも見えてきました。いいライブになりそう!

私は、リハーサルの間に文学館の中をちょこっと見学させて頂く。草野心平さんの人生や、作品を、色々な形で知る事ができる面白い展示方法です。直筆の原稿が並んでいたり、親交のあった方との書簡を読めたり、草野さんがやっていらっしゃった居酒屋「火の車」が再現されたお店があったり…。草野さんの詩の世界を歩きながら立体的に楽しめる。また、私がお邪魔した時には企画展で絵本「ごびらっふの独白」(草野心平/詩 いちかわなつこ/絵 斎藤孝/編 ほるぷ出版)のいちかわなつこさんの原画展が催されていた。
草野さんの力強い言葉と、いちかわさんの描くかわいらしく、のびのびと動き回る蛙の表情が素晴らしくて、じっくりと見てしまった…。素敵な文学館です。


そしてそして、ついに本番。
幸せなことに、会場がほぼ満席となる100名近いお客様が来場して下さいました。

ライブは前半が、NUUのオリジナル曲。そして後半が今回のアルバム収録曲を初お披露目する。という構成です。

「昨年、文学館に来た時に、ここでライブやれたらいいな〜、と思っていたから、嬉しいです…」

と、ライブは始まりました。
前半は自分の唄をのびのびと。NUUのお友達の子供の1歳の誕生日に産まれた唄「小春」の時には、お子さん連れのお母さんが一緒に口ずさんだり、涙をぽろりとこぼされたり。会場がNUUの声でだんだん一つになってゆきます。

唄うNUUの後ろには、大自然。
ライブの間にも、雲は少しずつ動き、空が明るくなったり、木の葉がゆれたり。この場所だけの、そして、この瞬間だけの、神様が作ってくれた自然の風景が動いている。白いワンピースに、虹色ショールのNUUは、本当に嬉しそうだった。

そして、後半。草野心平記念文学館で、最初に披露した草野さんの詩は「河童と蛙」。

小学校3年生のNUUが父兄参観日に読んだものと、同じ詩です。

暗記をし、フシをつけて、内容にあわせてちょっと体を動かしながら。

それはまだ、NUUには、NUUという名前もなく、将来ステージに立って唄うなんて誰も知らない頃。

マイクに向かう彼女を見ていたら、人生ってちゃんと繋がっていて、意味があるんだなあ。と少し感動してしまう。

曲順は、アルバムと同じ。そして3曲目「百姓といふ言葉」という詩の途中で、NUUが、歌詞を、間違えました。

演奏を止めて、もう一度最初から!と言って唄いなおすNUU…。

私は、7年程彼女のステージを見ていますが、NUUが歌詞を間違える、というのを、産まれて初めて見ました…。本人もかなりびっくりしている様子です。この詩は野菜の名前が40種類くらい出てきますから、とても覚えにくいんです。見ているみんなも、間違えたことよりも、2回目でちゃんと唄えたことに拍手。無事に終えました。

その後、コーラス隊のみなさんが参加する「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」は、想像以上にぱりっと決まって、みなさんかっこいい!笹子重治メロディーを数日のリハーサルで唄いこなせるなんて!天才です。

「デンシンバシラのうた」も、「婆さん蛙ミミミの挨拶」も、唄ってしまうと、あっという間。短い時間です。でも、言葉一つ一つが、心にしゅっと吸い込まれてゆく。草野心平さんの詩が持つ力が、唄にのって、皆さんのこころに届いてゆく…。

最後の一曲は、再びコーラス隊の方が入られて「鰻と蛙」。蛙の大合唱が、ホール全体に響いて、大感動のうちに、終了となりました。

ライブの後。
NUUはちょこっと(ちょこっとですが)、落ち込んでいました。

「百姓といふ言葉」を間違えてしまったからです。
一番間違えちゃいけないところで、間違えちゃった…。
はあーっとためいき。

彼女を見ていて、もし自分が彼女の立場だったら、同じようにがっくりしたりするなあ、もう一回やり直したい!と思ったりするだろうなあ、と思った。

でも、なんとなく。
これは、草野さんからのプレゼントのような、そんな気がした。

お酒を片手ににやりと笑う、草野さん。

「だろう?だからいったろう?あこがれになるのは、難しいんだよ」

と。

この日、NUUのこれまでの歌手人生で、初めてのことがいっぱいあった。
あまり唄い込んでいない、新曲8曲をまとめてステージで披露するのは、これが初めてだったし、
それが全部他の人が書いた詩だ、というのも初めてだった。
そして、こんな風に間違えちゃったのも、初めてだった。

でも、これまでの10年が今のNUUを作ったように、この一日も、これからのNUUを作る1ページなんだと思う。

新しい扉が一杯開いたライブだった。

つづく
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# by recdiary | 2008-06-03 15:06

ミックスダウン

ついに明日リリース!
NUUニューアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のレコーディング裏話をちょっとだけレポート!


アルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けいたします♪

***

アルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のミックスダウン(録音した素材の”音”のバランスを整えたり、加工したりして、皆さんにお届けする”音”に作り上げる作業です)は、2日間に渡って行われました。
まず、4月8日(火)。
笹子さんとNUUの立ち会いのもと、「河童と蛙」「秋の夜の会話」「こどく」「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」「デンシンバシラのうた」の5曲を作る。
ミキシングエンジニアは、今回のレコーディングの最初からずっと付きっきりでやってくれていたスタジオハピネスの平野さん。
いつも楽しい事にぴょん!と反応する、じっとしていられないタイプの平野さんは、レコーディング中もひょいひょいと軽やかに動き回って、色んな仕事を同時に進めてゆく(電話でしゃべってたと思ったら、猫と遊んでて、そうかと思ったらお菓子を食べてて、気がつくとしっかり音のバランスをとっていた…みたいな)見ていて面白い人だ。
ミックスダウンでも、NUUとミュージシャン達が表現した”たのしい空気”や”気持ちのいい音”の瞬間瞬間をひょいっと捕まえて、編み上げてゆく…。NUUのこれまでのアルバムでもスタジオハピネスには、お世話になっていたけれど平野さんがミックスダウンを担当するのは今回が初めて。今までのアルバムとは違う、軽くてキュートな”平野さん”風味が加わった。

この日。
ミックスの合間、時間をみつけて少しだけ笹子さんにお話を聞いた。

「最初、NUUからこのアルバムのレコーディングします!という連絡が来たときは、こんなタイトなスケジュールじゃできないだろう、って思ったけど……できましたね」

と笑った。話が来た時、すでに4月のスケジュールが埋まっていた笹子さん。「4月は5日間しかあいていません」と返事をした。
すると偶然か必然か、NUUが指定してきた日程と、笹子さんの空いていた日程がピタリ!と一致。これはもう、やるしかありません。

「普段のNUUのアルバムではなくて草野心平さんとNUUの”企画アルバム”なのだから、遊びを入れて作ったらいいんじゃないか、と思ってて。いつもならやらないことをいくらか入れてみました。「こどく」では、自分でコンチェロを弾いたり…。もっと上手い人に弾いてもらったっていいんだけど、あえてちょっと”おもちゃ”っぽい音を入れることで雰囲気を出したり。「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」では、普段NUUに作曲を頼まれても絶対にやらないような、うるさいくらいにリズミカルな曲を作ってみたり。面白かったですよ」

笹子さんは、”僕はあんまり考えてませんよ…”なんておっしゃるけれど、実は音楽のこと、レコーディングの細かいスケジュール(どのミュージシャンにどのぐらい時間がかかるか?NUUの唄入れやミックスダウンのスケジュール、どのぐらい続けて作業すると疲れてくるか、など様々)に関してはしっかりとしたビジョンがあるように見える。自分よりもずっと若いNUUというアーティストを本当にきちんと扱っている。無駄にいばったり、口を出したりすることもなく、本当の意味での”共同プロデュース”を実践している。

そして、お話を聞くうちに、笹子さんは自分の気持ちを少しだけ話してくれた。

「自分はずっと洋楽をやってきたんですよ。ギターっていう洋楽の楽器を使って、洋楽を学んできた。でもNUUと出会ったことで草野心平さんであったり、植木等さんであったり、日本のアーティストとも出会う事ができて…。NUUとの仕事をすることで、自分でも気付かなかった新しい引き出しを開けることができる。これは普段の”自分が選ぶ仕事”では、絶対に得られない経験なんですよね。やるチャンスのなかった仕事と巡り会えるのは、NUUのおかげだと、思います」

私は、笹子さんからこの話を聞いた時、録音をしていない。メモ書きもほとんどしていない。でも、しっかりとこの言葉が残っている。人が、本当に気持ちを込めて言った正直な言葉は、録音機よりも鮮明に人の心に残る。笹子さんが人とおつきあいをする時の姿勢とか、心意気が伝わってくる一言だった。

続いて、4月13日(日)。
この日は「百姓といふ言葉」「婆さん蛙ミミミの挨拶」「鰻と蛙」の3曲をミックスダウンして、曲と曲の間の空白の時間をどのぐらい入れるのかなどのタイミングを決めて、最終的なアルバムに仕上げます。

集合したのは、NUU、笹子さん、夏秋さん、パーカッションの中北裕子さん。アルバムの作業を始める前、4人は6月21日、22日の「NUUうまれた日ライブ」についての打ち合わせを始めた。
NUUのデビュー10周年を記念した2日間ライブ。なんとNUUは、これまで自分がリリースしてきた楽曲を2日間で全部唄おうとしていた!どの曲をどちらの日にやるのか?どんなアレンジにするのか?笹子さんが参加する21日と夏秋さん、中北裕子さんが参加する22日とでは、かなり雰囲気も違いそう!楽しそうにワクワクとしながら打ち合わせをしていましたよ!あの曲も、この曲も、全部やりますよ〜!!ちょっとシックな笹子さんチームと、バンドでわいわい夏秋さんチーム。どちらも楽しそう!すごい唄がきけそうな2日間だ…と、うずうずしながら聞いてしまいました。

そして、この日のミックスダウンのエンジニアは荒井さん。平野さんとは正反対(?)で、もの静かに、もくもくと作業を進められる方。人の話を聞いて、一つ一つ手を動かして作ってゆく。信頼できる職人さん、という風情の荒井さん。平野さんとは違った美しさのある曲作りを見る事ができました。

最後に、朗読「婆さん蛙ミミミの挨拶」に、ほんの少しだけカリンバの音を足すことになり、夏秋さんがスタジオに入る。ほんとに一音。ピリン、と。音楽の足し算引き算のバランスって本当に面白い。みんな息をのんで、その音を聞いた。

そして全ての曲を整えて、全部の曲間を決めて、ついにアルバムは完成!
本当にスケジュールが駆け足でしたが、期間が短い分、内容が濃く、参加している人がみんな集中していたレコーディングが、これにて終了となりました。

もちろん、そうなると思って作っていましたはずですが、出来上がった時、みんなで改めて
「いいアルバムできたねえ…」
と言い合っていた。

完成したこのアルバムが、明日リリースとなります。

ぜひぜひ、みなさんに手にとってもらいたい。
かわいいジャケットも見てもらいたい。
詩、一つ一つを味わってもらいたい。
感想も聞きかせていただきたい。

みんなが手塩にかけて作った一枚です。
どうぞよろしく。

次回は、
5月11日に福島県いわき市草野心平記念文学館で行われた
アルバム発売記念ライブの模様をお届けします!

つづく
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# by recdiary | 2008-05-27 05:00

「デンシンバシラのうた」と「河童と蛙」



5月28日発売。NUUニューアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』のレコーディング裏話をちょっとだけレポート!


2008年5月28日にNUUの新しいアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』がリリースされます!アルバムのレコーディング風景やインタビューを記録スタッフがちょこっとお届けいたします♪

***
4月4日(金)のつづき

前日にレコーディングした「デンシンバシラのうた」にベースの音をプラスする。
参加してくださったのは、Bophanaの織原良次さん。使用したのはフレットレスベース。あるライブツアーで笹子さんと一緒に演奏をしたのがご縁で、今回初めてNUUのレコーディングに来てくださいました。

普段はジャズっぽい音楽がメイン…、という丸い顔に二カッとした笑顔が似合う織原さん。きっと彼のこれまでの人生で「デンシンバシラ」について唄う曲に自分のベースが入るとは想像だにしなかったでしょう…。
「デンシンバシラのうた」は、今回のアルバムの中では数少ない「夜」っぽい唄。織原さんのフレットレスベースが、夜の持つ空気の重さというか、しっとりとしたムードの目盛りを上げてくれる。NUUの”色っぽさ”に織原さんの音で磨きがかかる。
終わった後に、いかがでしたか〜、と伺うと、
「昨日、NUUさんと笹子さんで作ったこの曲をデータで送ってもらってて。聞いた時、もうすでに世界が出来上がっているから、自分はどうすればいいのか!どうやってここに入ればいいのかな?と少し不安だったけど、やれて良かった。楽しかった〜」
とおっしゃってお帰りになった。
お帰りになられたあと、NUUと私は「いや〜、エロい音だったねえ。かっこよかったねえ〜」と言い合った。
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ベースを弾く織原さんと笹子さん

そして、最後の一曲。「河童と蛙」

この曲は、NUUとパーカッションの渡辺亮さんの2人で作る。

渡辺亮さんは、NUUが昨年リリースしたアルバム『縫う』でもお世話になった。レコーディング直前まではっきりとした内容を決めずにNUUの心に浮かんだ言葉をその場で歌い上げる”即興”で作った曲「せっけん」で一緒に演奏をした方。あの時は、NUUが産み出す自由なリズムやメロディー、唄の空気をその場で素早く理解して、楽譜も何もない状態で必要な音を繰り出してゆく…、という神業を見せてくれた。NUUの音楽の持つ”気持ち”を素早く理解してくれるミュージシャンの一人です。
 笹子さんとも学生の頃からの長ーいお付き合いで、お互いの性格を知り、才能を知るお二人。彼がスタジオに到着すると笹子さんも心なしか楽しそうです。

そんな渡辺さんが演奏をしたのは「こどく」、「第八月満月の夜の満潮時の歓喜の歌」そして「河童と蛙」の3曲。

3つの曲についての説明を笹子さんとNUUが伝え、歌詞の書かれた紙を目にしたとたん、渡辺さんの心が「河童と蛙」に釘付けになった。他の2曲に対してもしっかりとプランを練って適切な音を選んで演奏して下さっていたけれど、「河童と蛙」に関しては歌詞(というか草野さんの詩)を目にすると、まるで吸い込まれるようにその詩に集中されてゆきました。

「僕、妖怪大好きなんで、河童の唄!すごい嬉しいです!」

そう。渡辺亮さんは、なんと”妖怪大好き人間”なのです。もちろん河童も例外ではありません。彼にそう言われて見てみると確かに片鱗が…。渡辺さんの持ってきたスリット・ドラムという楽器の側面には「水木しげる」「京極夏彦」「荒俣弘」など妖怪ファン業界では一流の方がのサインが!パーカッションだけでなく、イラストの腕も一流の渡辺さん。この日も河童が描かれたポストカードを見せてくださいました…。もう、まさにこの曲のために産まれてきたような方が担当することになったのです!

そして、渡辺さんは

「ちょっとこの曲は少し時間を下さい」

と言って、NUUが事前の録音した朗読と即興の唄をを聞きながら、「河童と蛙」の詩の書かれた紙を前に、ペンをもって考え始めました。言葉を追ってその世界観を自分の頭の中で作り、それにあう音を考える。そしてこりこりと紙に必要な楽器やタイミングなどを文字や絵で書き込み始めた。できあがった紙には詩のまわりにきれいな挿絵や模様が描かれているように美しく、みんなで「楽譜には見えないね!」と感動する。
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書き込みされた歌詞

「河童と蛙」は「つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」という言葉の繰り返しの間に、ある月夜の沼に河童が現れる、という物語が紡がれてゆく詩。

どの楽器をどのようなタイミングで入れてゆくか。

という話をするために、NUUと渡辺さんと笹子さんは、詩のストーリー、場面の様子や背景の変化、河童の動き等について話し合っていました。

「ここでだんだん沼から河童が…」
「じゃあ、最初は首から上だけなのか?!」
「ここで踊りが一番盛り上がるんだとおもう」
「でも、まわりはしずかなんだ…」
「僕は河童の顔にだんだんカメラがよっていくようなイメージで」
「私は、広ーい場所の真ん中で、踊っているかんじかと…」

などなど、音楽のレコーディングというよりは、学校の学芸会の出しものの相談。といった感じです。踊る河童や、それを息をひそめて見守る生き物や、山々や、月について。一生懸命考えている。

この場に、草野さんがいない以上、正解というものはなくて。でもお互いのイメージを話し合ったり、アイディアを出し合ったりして、みんなで世界を作り上げてゆく。草野さんが残したヒントをもとに、一番いいと思う世界を、みんなの心をあわせて作る。

それは、すごく楽しそうで、見ていてわくわくする作業だった。

渡辺さんは「自分の頭の中で映画みたいにこの物語が見えた」と言っていた。そして、河童の動きや風の音、草のしげみから聞こえる虫の声や水の音まで全て、パーカッションで表現して見せてくれたのだった。

実は、この「河童と蛙」という詩は、
NUUがこのアルバムを作るきっかけとなった最初の一歩となった詩だった。
(その話は後日、詳しく届けします!)

草野さんが紙に書き、NUUだけでなく、沢山の人が詩集や教科書のページで出会い、口ずさんできたこの詩。この詩がなかったら、このアルバムは存在しなかった。

そんな「河童と蛙」

それが、曲に仕上がったところで、
アルバム「つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」
全ての曲の録音が終わった。

つづく
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# by recdiary | 2008-05-20 17:41